お茶の種類と効能
主なお茶の種類
お茶は主に不発酵茶(緑茶)・半発酵茶(ウーロン茶)・発酵茶(紅茶)の3つの種類に分かれます。日本茶とは、日本で生産さる「緑茶」のことを指します。 緑茶には玉露、煎茶、抹茶、ほうじ茶などの種類がありますが、これらは全て同じ茶木(チャノキ)で栽培されています。
また日本茶である緑茶は、茶葉を作る際の工程の違いにより、旨みやまろやかさ、渋味や香りなどが個々に違う様々な種類の日本茶ができます。
参考:NPO法人 日本茶インストラクター協会
不発酵茶(緑茶)の種類
- 煎茶
- 玉露
- かぶせ茶
- 蒸し製玉緑茶
- 碾茶(てんちゃ)- 抹茶
- 番茶
- ほうじ茶
- 玄米茶
- 釜炒り製玉緑茶
日本茶である緑茶の種類は産地や時期、季節や栽培方法、加工方法、品種などを加えると、全国に100種類以上あるといわれています。
日本の中でも、静岡、宇治、狭山は「日本三大茶」と呼ばれ、お茶の名産地として有名です。
同じお茶の種類でも、茶葉の産地や生葉の状態などの違いによって味わいや香りも変わるため、色々なお茶を飲んでみるとより一層、日本茶のたのしみが増えることまちがいなしです。
また、季節によって旬の日本茶があるので、さらに日本茶を楽しむことができます。
日本茶(緑茶)の代表的な効能
日本茶には、玉露、抹茶、深蒸し茶、煎茶、焙じ茶、ほうじ茶、玄米茶、などの種類があります。それぞれの種類には、風味や香り、色合いなどが異なりますが、健康効果があることがわかっています。
① 抗酸化作用
② 抗がん作用
③ 抗アレルギー作用
④ 美肌効果
⑤ 抗菌作用
⑥ 口臭・虫歯予防
⑦ストレス解消・疲労回復効果
⑧脳の活性化
緑茶は、煎茶、玉露、抹茶、その他の種類も含めた大まかな部類をさしますが、緑茶はさまざまな効能があります。
緑茶は主に、抗酸化作用、抗ガン作用、抗アレルギー作用、美肌効果、抗菌作用、口臭・虫歯予防などの効果が期待できます。緑茶の種類によって成分の違いが多少なりともありますが、基本的に大まかな緑茶の効能も持っています。
例えば煎茶には、疲労回復効果や脂肪燃焼効果があり、ほうじ茶は、血糖値の上昇を抑える効果やストレス解消効果、ダイエット効果があります。玄米茶には、便秘解消効果や、美肌効果があり、その他のお茶も種類により効果がさまざまです。
下記に日本茶7種類をピックアップして成分や効能・効果をわかりやすくまとめてみたよ 気になる方、どのお茶を選ぼうか迷っている方はぜひ参考にしてね
1.煎茶
煎茶は、緑茶の中でも一般的な種類で、よく飲まれているお茶です。摘み取った新芽の茶葉を蒸してから揉んで作られます。茶葉を蒸す程度により、普通煎茶、浅蒸し煎茶、深蒸し煎茶の3種類に分けられます。
煎茶の成分は主に、カテキン、カフェイン、L-テアニン、ポリフェノール、タンニン、カリウム、ナトリウム、カルシウムなどのが含まれています。
煎茶には、高血圧予防、糖尿病予防、口臭改善、虫歯予防などの効果が期待できます。 煎茶に含まれるカテキンは、強い抗酸化作用を持っており、動脈硬化や心筋梗塞を予防する効果があります。また、カテキンには抗菌作用もあるため、風邪の予防や口臭改善、虫歯予防の効果が期待できます。
また煎茶にはカフェインも含まれており、脳の働きを活性化させる効果があります。 L-テアニンは、神経をリラックスさせる働きがあり、ストレス解消に効果的です。煎茶には、利尿作用や抗菌作用もあるため、健康に良いとされています。
煎茶を飲む際のポイントとして、食後に飲むことで血糖値の急上昇を抑え、口臭を予防することができます。
煎茶の特徴チャート
2.玉露
玉露は茶園を覆って直射日光を避けた茶園で栽培した生葉を、煎茶と同じ工程で製造する最上ランクの高級な日本茶になります。緑茶に比べて渋みが少なく、旨みと香りがしっかりあり、飲みやすいのが特徴です。
玉露にはリラックス効果、穏やかな覚醒効果、エイジングケア効果の3つの効果が期待できます。玉露に含まれる主な成分は玉露に含まれる主な成分は、ビタミンC、ビタミンE、カテキン、アミノ酸などです。
ビタミンCやビタミンEは、紫外線やその他ダメージを受けた肌の回復力を高めるアンチエイジング効果があるとされています。
また、玉露にはカリウムが豊富に含まれており、カリウムにはナトリウム(塩分)を排出する作用があるため、過剰な塩分を排出し、高血圧を予防する効果が期待できます。
玉露の特徴チャート
3.かぶせ茶
かぶせ茶は、煎茶と玉露の中間に位置するお茶で、玉露と同じように被覆栽培によって作られます。一番茶の茶摘み前に7日程度茶樹を布などで覆って栽培し、その生葉(なまは)を使って煎茶と同じ工程で作られます。
ぬるめのお湯で時間をかけて淹れると玉露のような上品な味わいに、熱めのお湯で淹れると渋味が残り、煎茶のような味わいをたのしめます。
かぶせ茶に含まれる主な成分は、カフェイン、テアニン、ビタミンC、ビタミンE、カテキン、アミノ酸などです。特にかぶせ茶は、うま味成分であるテアニン、そして渋味成分であるカテキンが程よく入っています。
主な効能・効果は抗酸化作用、血流改善、生活習慣病の予防、高血圧解消、むくみ予防、腸内環境の改善などの効果が期待できます。
また、かぶせ茶に含まれるテアニンは、心を落ち着かせ気持ちの緊張をほぐす効能があると脳波の解析から科学的に証明されています。このためかぶせ茶は仕事の休憩時間や疲れた時に一服に飲むとリラックス効果が得られるためおすすめです。
かぶせ茶の特徴チャート
4.碾茶(てんちゃ)- 抹茶
碾茶(てんちゃ)は、蒸し製緑茶の一種で、抹茶の原料になります。茶葉を摘採してから少なくとも20日以上被覆して、その生葉を蒸して揉まずに乾燥し、葉脈や茎を取り除いたものになります。
煎茶のように茶葉を揉む工程が無く、上質な日本茶で、丹精込めて栽培、加工されて作られます。これを茶臼で挽き、粉にしたものが抹茶となります。
碾茶は茶葉の中でも、テアニンというアミノ酸の一種を多く含み、リラックス・集中力を高める効果があるとされています。
抹茶にはカテキンやアミノ酸、ビタミンC、食物繊維などが豊富に含まれ、美容や健康に役立つ効果があります。カテキンには抗酸化作用があり、老化や生活習慣病予防に効果的です。
また、アミノ酸には疲労回復効果があり、ストレスや疲れがたまった時に飲むとリラックス効果が期待できます。さらに、食物繊維により便秘解消やダイエット効果があります。
抹茶の特徴チャート
5.番茶
番茶は夏以降に収穫された三番茶や四番茶を原料にして、硬くなったり伸びすぎた葉や茎、芽、古くなった生葉などを使って作られます。
番茶は地域性が強いのも特徴となっています。生産地によって異なり、静岡県では夏以降に獲れたお茶を指したり、京都では炒って茶色くなったものが京番茶になるなど、地方特有の「地方番茶」もあります。
煎茶などに比べ、長い時間日光を浴びて成長した茶葉から作られる番茶は、カフェイン含有量が少なくなっています。番茶にもカテキンが含まれますが、煎茶より少なめです。
番茶の主な効能・効果は抗酸化作用や抗菌作用、コレステロール値や血糖値の改善があります。
番茶の特徴チャート
6.ほうじ茶
ほうじ茶は番茶などを焙煎して作られるため、独特の香ばしい味わいがあります。ほうじ茶は、煎茶に比べてカフェインの含有量が少なく、まろやかな味わいが特徴です。
ほうじ茶には、カテキンや香気成分、食物繊維などが含まれており、抗酸化作用や抗菌作用、リラックス効果、冷え解消、疲労回復、便秘解消などの効果が期待できます。
ほうじ茶の特徴チャート
7.玄米茶
玄米茶は番茶と炒り米をブレンドして組み合わせるのが主ですが、中には煎茶や抹茶などをブレンドしているものもあります。炒った米を加えて作られるため、独特の風味が特徴です。
玄米茶にブレンドされる玄米にはビタミンB群、ビタミンE、GABAなどが含まれ、血糖値の上昇を抑える効果やアンチエイジング効果、抗酸化作用や口臭予防効果、ストレス解消効果、高血圧や生活習慣病の予防効果が期待できます。